どこまでも歩いていく

歩きながら考える。主に山登りとか。

歩いてビーナスライン2DAYS 車山高原・美ヶ原編

8/3

おはようございます。2日連続で3時起きです。(げっそり)本日は白樺湖から美ヶ原まで約30kmのハイキングウォーキングを予定しておりますので、どうしてもお時間を頂くことと帰りのバスや電車のリミットがありますので余裕を持って早起きさせていただいております。準備を整え外に出てみると、ああ素敵な朝焼けが広がっております。f:id:takayuuuuu:20230817124840j:image04:40 出発進行。まずは車山高原に向かいます。宿泊していたホテルの裏の道路をえっちらおっちらと上がっていくとビーナスラインに合流。道路の向こう側にハイキングコースがあります。f:id:takayuuuuu:20230817125354j:imageこちらのハイキングコースに沿って、白樺湖から車山高原そして八島ヶ原湿原、更にはその先を目指します。f:id:takayuuuuu:20230817125312j:image徐々に陽が昇り始め、空模様はそれまでの茜色から黄金色へ移り変わります。遠方には南アルプスの山脈が見えるようになりました。あの一番尖っているのは甲斐駒ヶ岳でしょうか。
f:id:takayuuuuu:20230817125429j:image八ヶ岳南アルプス、そしてビーナスライン。画になるなー。
f:id:takayuuuuu:20230817125423j:image車山高原内に入りスキー場内を登って行きます。f:id:takayuuuuu:20230817125439j:imageまたまた、南アルプス展望ポイント。つい、眺めてしまいますね。
f:id:takayuuuuu:20230817125410j:image本日快晴ですが、風がやや強くその分暑さは感じません。ここは車山山頂方向へ向かいます。
f:id:takayuuuuu:20230817125337j:image昨日登った蓼科山。手前には白樺湖が見えます。
f:id:takayuuuuu:20230817125347j:imageこちらも昨日訪れました北横岳からその先の赤岳方面まで南北に連なる八ヶ岳連峰。
f:id:takayuuuuu:20230817125318j:imageこちらは北アルプス方面を写したものになります。写真を10倍くらい拡大すると画面中央左にみんな大好き槍ヶ岳の尖った姿を見ることができます。真ん中やや右には劒岳があり斜面の雪渓も見えます。
f:id:takayuuuuu:20230817125442j:image続きまして新潟・群馬方面の山々になります。画面左には雨飾山高妻山そして妙高山、右側には四阿山草津白根山があるようです。さらに南側では浅間山や燧ヶ岳、日光白根、男体山など栃木の山があるそうですが、さすがにそこまでは分かりませんでした。f:id:takayuuuuu:20230817125305j:image
06:00 車山山頂に到着。山頂には神社と展望テラス、気象観測所があります。
f:id:takayuuuuu:20230817125340j:imageこちらに祀られているのは天空の社、車山神社です。
f:id:takayuuuuu:20230817125400j:image鳥居の内側に富士山がこんにちはしていますね。ありがてー。
f:id:takayuuuuu:20230817125321j:image鳥居をくぐって改めて景気を眺めます。八ヶ岳+富士山+南アルプス=100点満点。新しい公式が生まれました。
f:id:takayuuuuu:20230817125426j:image西側に目をやると空木岳木曽駒ヶ岳方面、台形のように見えるのは御嶽山のようです。f:id:takayuuuuu:20231030214503j:imageこちらは山頂テラスの様子になります。車山はリフトを乗り継げば、自分の足で登らなくてもここまで来ることが出来ます。ビーナスラインに観光で来た方にも是非立ち寄っていただきたい場所ですね。
f:id:takayuuuuu:20230817125350j:imageすげーじゃねーか、車山。日本の山全部見えるかと思いましたよ。
f:id:takayuuuuu:20230817125324j:imageと言うか、これかなり良く見える状態ですよね。一年を通してもこれだけきれいに見渡せるタイミングってあるんでしょうか。早朝だったことも良かったのかもしれませんね。こんな素晴らしい場所では長居をしたくなりますが、まだ先はアホみたいに長いので切り上げて山頂を後にします。
f:id:takayuuuuu:20230817125343j:imageさようなら、絶景。
f:id:takayuuuuu:20230817125448j:image再びの槍ヶ岳チャンス。
f:id:takayuuuuu:20230817125416j:image車山肩に下りて、有名なコロポックルヒュッテ前から八島ヶ原湿原方面へトレイルは続いています。f:id:takayuuuuu:20230817125413j:imageかなりの歴史があるという御射山遺跡から八島ヶ原湿原に入って行きます。
f:id:takayuuuuu:20230817125309j:imageいろいろと高山植物が咲いています。
f:id:takayuuuuu:20230817125403j:image
f:id:takayuuuuu:20230817125334j:image湿原内の様子。
f:id:takayuuuuu:20230817125327j:image花たちも夏の盛りでいきいきとしていることでしょう。
f:id:takayuuuuu:20230817125435j:image
鎌ヶ池は風が強いので湖面がばたついています。
f:id:takayuuuuu:20230817125655j:imageお邪魔しました。
f:id:takayuuuuu:20230817125708j:image続いては鷲ヶ峰へGO。
f:id:takayuuuuu:20230817125619j:imageご覧の通り、再び標高が上がります。今日は小刻みにアップダウンを繰り返すルートです。
f:id:takayuuuuu:20230817125730j:imageやっほー。こだまは返ってきません。
f:id:takayuuuuu:20230817125616j:image何だろう、石を集めるのが好きな人がいたのかな。
f:id:takayuuuuu:20230817125705j:image08:07 鷲ヶ峰山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230817125607j:imageなかなか良い景色です。
f:id:takayuuuuu:20230817125632j:image次に目指すポイントとなってくるのは和田峠です。
f:id:takayuuuuu:20230817125639j:image中央分水嶺トレイルの看板を発見。
f:id:takayuuuuu:20230817125701j:image三峰山5キロ、遠いな。(溜息)美ヶ原まだ22キロもあるの?(絶望)
f:id:takayuuuuu:20230817125737j:image和田峠に到着後、小休憩を挟みます。和田峠茶屋はやっていませんでしたが自動販売機があったので炭酸飲料を購入してガブ飲みします。もう、疲れたんですけど。

さて、再開すると中山道の看板がありました。f:id:takayuuuuu:20230817125724j:imageかつての大名も参勤交代の為に通っていたようです。
f:id:takayuuuuu:20230817125603j:image
これ凄くないですか。鹿の頭蓋骨でしょうか。日本でこんなの見れるんですねー。大名が途中で腹を空かせて狩りでもしたのかな。
f:id:takayuuuuu:20230817125622j:image和田峠から三峰山に至るこの稜線も素晴らしかったです。とても印象に残っています。
f:id:takayuuuuu:20230817125636j:imageいやー画になるなー。(本日2度目)
f:id:takayuuuuu:20230817125648j:image10:19 三峰山到着。バンザーイ。f:id:takayuuuuu:20230817125727j:image次は茶臼山。でもね、もう正直お腹いっぱい。もう素晴らしい景色たくさん見させていただきましたので十分です。わたしなんかにこれ以上もったいないです。うん、もう疲れて帰りたいです。そして、三峰山からいったん下るんですよね。下ったらまた登らなきゃいけなくなるから勘弁してほしい。(山あるある)
f:id:takayuuuuu:20230817125652j:image三峰山から下山し、扉峠という場所の駐車スペースで再び小休憩を取ります。正直もう登りたくない。ただ、茶臼山まで登ってしまえば、後はもう美ヶ原まで平坦のようです。しょうがないので再開しビーナスライン脇から登山道に入って行きます。日本に茶臼山という山はいったいいくつあるんだろう。(いつも言っている)
f:id:takayuuuuu:20230817125645j:imageあの高いところが茶臼山の山頂なのかなー。けっこう遠くないかいー。
f:id:takayuuuuu:20230817125642j:imageあと0.8キロ。本当はやくしてー。
f:id:takayuuuuu:20230817125734j:image12:30 茶臼山到着。
f:id:takayuuuuu:20230817125658j:image山頂では外人さんファミリーがいたのと、正直もう何の感慨もなくなっていたので素通りします。この山知ってるってあなたたち渋くない?
f:id:takayuuuuu:20230817125718j:imageああ、あれは。つ、ついに、見えて来た。
f:id:takayuuuuu:20230817125711j:imageゴールが見えた安心感もあり、またまた小休憩することにしました。もう寝っ転がりました。
f:id:takayuuuuu:20230817125613j:image美ヶ原内に入りましたが、あーとちょっとが、ながーくて仕方ない。f:id:takayuuuuu:20230817125848j:imageこの距離が永遠に感じる。
f:id:takayuuuuu:20230817125851j:imageトイレのマークが牛になっていてかわいらしい。しかし、この程度では私の疲労は癒せない。f:id:takayuuuuu:20230817125940j:image
疲れてどうでもよくなっていましたが、せっかくだからということで美しの塔まで足を伸ばすことにしました。
f:id:takayuuuuu:20230817125953j:imageやっぱり美ヶ原と言えばこれですね。(疲労の為、苦笑い)
f:id:takayuuuuu:20230817125904j:image僕はモウ元気がありませんので、代わりに元気な牛たちの様子をお届けします。
f:id:takayuuuuu:20230817125930j:image牛を眺めている周りの人たちもとても楽しそうにしていました。ここまで歩い来るという頭のおかしいことをしている僕だけは顔がひきつっていました。
f:id:takayuuuuu:20230817125933j:image牧場と雲。北海道と言ってもバレないですかねー。f:id:takayuuuuu:20230817125924j:imageもはや、日本ではない気もする。
f:id:takayuuuuu:20230817125907j:image雰囲気最高に良いですが、もはやあそこまでめちゃくちゃ長く感じます。乗せてくれないかな牛さん。
f:id:takayuuuuu:20230817125917j:image
正直この看板の手前のベンチで少し休みました。しかし、この看板が見えたということは。
f:id:takayuuuuu:20230817125946j:image着いたよー。王ヶ頭ホテル。まずはホテルの裏にある山頂の石碑をさっさと撮りに行きます。
f:id:takayuuuuu:20230817125858j:image14:02 美ヶ原頂上である、王ヶ頭に到着。
f:id:takayuuuuu:20230817125927j:image
もう面倒くさいので王ヶ耳へは行きませんでした。あ、王ヶ鼻か。王ヶ頭ホテルに戻って、本日のご褒美はこちらのコヒーゼリーソフト。営業時間ギリギリ間に合いました。
f:id:takayuuuuu:20230817125854j:image王ヶ頭ホテルおしゃれでいいですねー。泊まってみたいなあ。最後は松本行きのバスが出ている美ヶ原自然保護センターへ下りて本日の行程全て終了となりました。本日は天気も景色も良く最高の夏の思い出になりました。車山や美ヶ原は日本百名山に指定されていて難易度初心者向けと言われています。確かに一つの山だけ切り取ると物足りなさを感じる方はいらっしゃるかもしれませんが、安心してください。山は、トレイルは繋がっています。このエリアには美ヶ原ロングトレイルや中央分水嶺トレイルがあり、結果として僕も両トレイルを部分的になぞる形になりました。実際、今回ビーナスラインを歩くという選択をしたことで三峰山という山があることを知り、またその素晴らしさを知ることも出来ました。こんな良い場所を車で素通りしてしまうなんて持っていない。(もちろんドライブも気持ちが良いでしょうが)

登山家並びにハイカーのみなさん、ビーナスラインは車で走るものではありません。自分の足で歩くものです!

summer.kurumayama-skypark.com

www.utsukushigaharakogen.jp

 

深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいている 妙高山&火打山編

また、やってしまった…。

前回の蓼科山からブログの更新を怠り、気がつけば山では雪が積もる季節になりましたね。みなさま、秋の夜長のこの季節、どうお過ごしでしょうか。歩いてビーナスライン2DAYSがブログ上1DAYに終わり、(実施は翌日白樺湖→車山→美ヶ原まで歩いて行きましたよ)2ヶ月の空白期間が生まれてしまいました。深淵をのぞいていたら完全に深淵に引き込まれていましたが、ありがたいことに読者の方からの激励をいただき、何とか這い上がって来ました。まあ、この気まぐれの怠け者はまたすぐ書かなくなるのでしょう。もう誰も知らないと思いますが、去年富士山を海抜0mから登った話も完結せずに大事な終盤戦が下書きに眠っています。寝るのが大好きなこの無精者は下書きのビーナスライン2日目と一緒に惰眠を貪っております。車山を筆頭に景色も抜群に良かったので後で載せようかなーとは思っています。このはてなブログもproにしているので毎月料金払っていますしね、書かないと。

さて、ブログはさぼっておりましたがその後も定期的に山登りには行っていましたので、ウォーミングアップがてら妙高山火打山に登った時の様子をお送りします。(なぜビーナスラインではない?)

8/29 妙高山&火打山

さっさと百名山を終えてその呪縛から解き離れたいという呪縛にとらわれている昨今。妙高火打ちは頑張れば日帰りで両方登れることに気がつく。と言うのも、僕みたいな貧乏人は一回一山で登りに行っていたら交通費が嵩んでしまいます。経済的側面から出来る限り一度に複数の山を登っちゃうという発想の日本初登山系エコノミストです。新井駅近くのビジネスホテルに前泊し早朝電車で関山駅へ移動。そこからバスで燕温泉に向かいます。わたくし1mm鉄ヲタというか交通オタクなんで山へ登りに行く際にいろいろな電車や乗り物に乗れて楽しいところはあります。今回は、美雪さんに見送られて新井駅を後にします。行ってらっしゃーい。f:id:takayuuuuu:20231024222554j:image
関山駅から妙高市市営バスで燕温泉へ向かいます。平日の朝イチのバスのため乗客は他に誰もおらず貸切状態で、途中誰も乗降せず一目散に燕温泉まで届けてくれました。

06:34 燕温泉に到着。さすがに火打山までは地図にのってない。
f:id:takayuuuuu:20231024222623j:imageこちらが燕温泉街。こじんまりとしていて風情を感じずにはいられない。前日ここに泊まれればベストですね。
f:id:takayuuuuu:20231024223329j:image温泉街の少し先に、燕温泉名物黄金の湯があります。露天風呂はよくありますが、野天風呂はあまり聞かないですね。
f:id:takayuuuuu:20231024222557j:image
早朝ですが、男性が入っているのがチラッと見えました。僕もさっさと戻って来て帰る前にひとっ風呂浴びたい。
f:id:takayuuuuu:20231024222639j:imageまだ8月下旬なので暑いですね。登山道に入り少し進むと見えて来ました。あれが山頂なのでしょうか。
f:id:takayuuuuu:20231024222600j:imageおおー、あれが称名滝と光明滝か。流れている水が白いな。
f:id:takayuuuuu:20231024223335j:imageなかなか硫黄の臭いがすごい。滞留したらちょっと危なそう。というか、前日からお腹の調子が悪く、なんだか体に力が入りません。お腹の中が見えたらこの川のようにさらさらと流れていることでしょう。
f:id:takayuuuuu:20231024222607j:image胸突き八丁に差し掛かりました。右上の妙高くんも応援してくれています。
f:id:takayuuuuu:20231024222548j:image
こちらは赤倉登山道と合流する天狗堂です。
f:id:takayuuuuu:20231024222603j:imageひっそりと七合目を通過し、標高2000mを超えます。
f:id:takayuuuuu:20231024223326j:image八合目にたどり着くと、おじちゃんが風穴に吸い込まれていました。
f:id:takayuuuuu:20231024223339j:image九合目は鎖場を登りますが、ここも妙高くんが応援してくれるので問題ありません。
f:id:takayuuuuu:20231024222650j:image山頂まであと少し。妙高くん、こんな感じに岩でゴリゴリだったんですね。
f:id:takayuuuuu:20231024222646j:image実はイケメンだった妙高
f:id:takayuuuuu:20231024223322j:image十合目とありますが、まだここは山頂ではないようです。
f:id:takayuuuuu:20231024222653j:imageこちらは妙高大神が祀られている南峰です。
f:id:takayuuuuu:20231024222626j:image北峰はあっち。
f:id:takayuuuuu:20231024222617j:image妙高くん、ここまで案内ありがとう。
f:id:takayuuuuu:20231024222620j:image09:13 妙高山北峰到着。f:id:takayuuuuu:20231024222636j:image山頂で少し休憩して火打山方面に下山します。山頂直下を下った先にある長助池分岐。ここが通れれば帰りの燕温泉までが楽なんですよ!また妙高くんに登らずに済むので。しかし、妙高市の観光商工課のみなさんはそんな甘ったれたことを許してくれません。調子に乗って火打山まで行くような輩はまた妙高山を登って戻れと。
f:id:takayuuuuu:20231024222700j:image下って登って、あら良い景色。
f:id:takayuuuuu:20231024223332j:image10:27 大倉乗越。はぁ、大倉乗越までけっこう急じゃないですか。
f:id:takayuuuuu:20231024222633j:image
大倉乗越を下ると黒沢池ヒュッテがあります。天体観測でもしていそうな外観ですね。
f:id:takayuuuuu:20231024222703j:image11:04 黒沢池ヒュッテからはまた登って茶臼山に到着。茶臼山って名前よく聞くな。あれ、まだ妙高くんいますね。f:id:takayuuuuu:20231024223148j:image茶臼山を下ると高谷池ヒュッテ方面と合流します。
f:id:takayuuuuu:20231024223152j:imageこの辺りは湿地帯のようになっていて景色が良いです。
f:id:takayuuuuu:20231024223212j:image天狗の庭。おわっ、指入ってる。
f:id:takayuuuuu:20231024223201j:image曇りがちなので美しさ半減ですねー。
f:id:takayuuuuu:20231024223232j:image
火打山山頂へ最後の登りに入ります。右手方面では雰囲気が変わってきました。
f:id:takayuuuuu:20231024223155j:image遠くに見える池が先ほどの天狗の庭です。
f:id:takayuuuuu:20231024223205j:imageライチョウ平にお邪魔しましたが、平日日中帯の為留守にされていたようです。
f:id:takayuuuuu:20231024223139j:image12:22 火打山山頂に到着。やりました。
f:id:takayuuuuu:20231024223136j:image妙高くんが良く見えます。けっこう遠いなあ。
f:id:takayuuuuu:20231024223129j:imageそこから右手方向では高妻山とかが見えるようです。
f:id:takayuuuuu:20231024223126j:image更にこちらは影火打や雨飾山方面ですが、雲が多いためよくわかりません。
f:id:takayuuuuu:20231024223235j:imageまた妙高方面を見てしまう。暗い気持ちで。いやー、しっかし遠いなー。あそこまで戻った上にまたあれを登るのかー。
f:id:takayuuuuu:20231024223208j:image帰りのバスの時間まで余裕がない為早々に下山を開始しました。火打山方向を振り返ります。天気は良くなりましたね。
f:id:takayuuuuu:20231024223219j:image奥に見えるのが高谷池ヒュッテになります。
f:id:takayuuuuu:20231024223216j:image途中何回登って下るんだよと喚きながら戻りました。黒沢池ヒュッテではHPが尽きてコーラとお茶と水を買い占めました。本日2度目の妙高山山頂では何の感慨もなく速攻スルー。九合目の鎖場を下ります。

f:id:takayuuuuu:20231024223142j:image川まで戻り、どんなものかと手を入れたら冷たかった。
f:id:takayuuuuu:20231024223133j:imageもう疲れてふらふらですが、ふと左手を見るとあら素敵な雲海。
f:id:takayuuuuu:20231024223228j:image赤倉温泉源泉。ここまで来ればゴールはみえてきます。
f:id:takayuuuuu:20231024223145j:image帰りのバスの時刻に間に合うか怪しくなってきたことと、出来れば帰る前に5分でも良いので黄金の湯に浸かりたいので走り出します。この辺からは地面が舗装されている部分があるのでダッシュで下って行きます。

17:49 燕温泉まで戻って来ましたー。時間があまりなかったので黄金の湯は諦めました。その代わり、無料の足湯があったので足を癒しました。ありがたいです。店仕舞いをしていた温泉街の売店で購入した本日2本目のコーラで乾杯。
f:id:takayuuuuu:20231024223123j:imageすごく楽しい23.4キロでした。(高橋Qちゃん風)

嘘です。死ぬほど疲れてもう2度とやりたくないです。パチンコ・パチスロ・登山は適度に楽しむものです。のめり込みに注意しましょう。

時間 11時間06分 距離 23.4km のぼり 2813m  くだり 2793m 

歩いてビーナスライン2DAYS 蓼科山編

いや〜、最近アホみたいに暑くて山登りへ行く気も失せますね。と言いつつ、7月から8月上旬にかけては毎週のようにどこかしらへ言っていましたが。前回の巻機山の後は尾瀬の名峰至仏山へ登りに行きました。尾瀬ヶ原側の景色は言うまでもなく、頂上から小至仏山方面では雰囲気が変わりゴツゴツした大きな岩がそこかしこにある稜線上を歩けてとても楽しむことができました。f:id:takayuuuuu:20230814194745j:image至仏山から帰って来て次に狙いを定めたのは、長野県のビーナスライン周辺にある三山です。ビーナスラインはドライブやツーリングをされる方には有名で、そちら系のユーチューバーからは必ず動画が上がってくるほど風光明媚な場所を走れる道路となっています。また、日本百名山である蓼科山・車山(霧ヶ峰)・美ヶ原があまり遠くない範囲にそれぞれ位置しており、初心者向けと言われる難易度ですが美しい景色を楽しめるということで登山者にとっても喜ばしい場所となります。ただそのまま登ってもひとつひとつがそれほど距離や高低差がないのですぐに終わってしまい手持ち無沙汰になりそうだったので何か面白い登り方はないかなと地図を眺めていると、この周辺は全体的にハイキングコースが拡がっていてトレイルを辿っていくと蓼科山から美ヶ原間を踏破できるようです。これに気がついた瞬間、思わず口角が上がりました。と言うのは大袈裟で、実は何となく知っていたんですよね。ビーナスライン周辺にはハイキングコースがあり、蓼科山八ヶ岳方面と美ヶ原間は歩いてい行けるぞということを。ただ、実際行くことがなかったので詳細は調べていませんでした。なので、今回は再確認したということになります。可能であれば1日で踏破できないかなと調べますが、距離は50km、標高差も3000mを超えることになるので24時間レベルで一日中歩き続ければ何とかなりそうですが、まあちょっとそれもなあということで2日間の行程で取り組むこととしました。

8/2

茅野駅では八ヶ岳蓼科山、車山方面に向かう登山者で朝から賑わっていました。まず、僕が目指したのは北八ヶ岳ロープウェイです。いきなりロープウェイに乗ります。茅野駅から乗車したバスでビーナスラインに入り北八ヶ岳ロープウェイ山麓駅へ到着しました。ロープウェイの駅舎とは思えないほどのきれいな外観です。本場スイスのアルプス山周辺の建物をイメージされているのでしょうか。f:id:takayuuuuu:20230814194832j:imageそして、バスを降りた瞬間涼しいことに驚きます。この山麓駅で既に標高1771mあるそうです。登山客だけでなく夏休みシーズンのため家族連れの観光客の方もたくさんいました。早速ロープウェイに乗り込みます。天気が良かったので車内からは八ヶ岳南アルプス蓼科山方面がよく見えて気持ちが高揚してきました。ロープウェイ山頂駅(標高2237m)に到着。もはや涼しいと言うより肌寒い。展望台を後ろからパシャリ。f:id:takayuuuuu:20230814194929j:imageさて、本日はまずこの北八ヶ岳と呼ばれるエリアの山をいくつか周ってその後蓼科山を登り、最終的に白樺湖まで向かう約20kmの行程です。北八ヶ岳エリアをパート1、蓼科山がパート2、白樺湖までをパート3として取り組むこととします。まあ、分けたところで何もないんですけどね、何となく気分的に。

ロープウェイ山頂駅から最初に目指すのは茶臼山です。ロープウェイ山頂駅を出てすぐ右折して森林浴展望台方面に向かって歩きます。まさに森林浴という中の木道を緩やかに下っていきます。展望台は一部開けていてそこから景色を眺めることができます。その先の五辻というところまで来たら方角を変えて斜面を登り始めます。いきなり標高2000mオーバーにいるから?さほど傾斜が急ではないはずですがきつく感じます。ハアハア言いながら登っていくと、この後に向かう予定の縞枯山(しまがれやま)方面の登山道と合流し、茶臼山方面へ向かいますが石がゴツゴツとあり結構急でした。f:id:takayuuuuu:20230814195031j:imageヒーヒー言いながら登りきると平坦になり、茶臼山に到着するとそれまでの森林地帯から急に景色が開けました。f:id:takayuuuuu:20230816110532j:image黒くなっている部分は雲の影でしょうか。遠くまで見渡すことができます。他に誰もおらず、茶臼山独り占めでした。ありがとうございます。
f:id:takayuuuuu:20230816110410j:imageでは一旦戻って今度は縞枯山方面へ向かいます。が、これも地味に急登なんですよね〜。
f:id:takayuuuuu:20230816110554j:imageこちらは縞枯山山頂手前の展望台からの景色です。奥の方には南アルプルの山が連なります。
f:id:takayuuuuu:20230816110528j:image12:17 縞枯山山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230816110406j:imageところで、縞枯(しまがれ)って何やねんと思われたと思いますが調べてみると、この周辺の樹林が枯れて白い横縞になる現象のようです。そこからこの山名がついたそうです。次は縞枯山荘を経由して坪庭と呼ばれる噴火の溶岩でできた自然の庭園へ向かいます。
f:id:takayuuuuu:20230816110402j:image非常にのどかな雰囲気の場所にぽつんと佇む縞枯山荘。宿泊してみたいです。
f:id:takayuuuuu:20230816110415j:imageこちらが先述の坪庭。いかにも溶岩という感じの黒くて大きな岩が積み重なっています。
f:id:takayuuuuu:20230816110447j:image群馬人あるわたくしにとっては浅間の鬼押出しのイメージが浮かびます。(群馬人はかなり賛同したはず)庭園内を足早に通り抜け今度は北横岳を目指します。上空は暗い雲で覆われて天気が怪しくなってきました。多くの皆さまが既に下ってくる中を登っていきます。f:id:takayuuuuu:20230816110436j:image北横岳ヒュッテを素通りして北横岳南峰に到着。お食事中の紳士淑女が多数いらっしゃいましたので写真だけ撮って5秒で立ち去ります。
f:id:takayuuuuu:20230816110426j:imageその先にある北横岳北峰に到着。時刻は13:15。こちらは一転して誰もいないので少し休憩を取ります。よっこらせと。まだ開始から2時間半くらいですが、あ〜既に少し疲れていますねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110544j:image休憩後は標高差400mを下っていきます。こちら方面になると人の数はぐっと減ります。そして、下った先にあるのがこの亀甲池(きっこういけ)。ここでパート1終了としましょう。
f:id:takayuuuuu:20230816110419j:imageここから標高2531mの蓼科山へ登るパート2が始まります。が、その実、早くも嫌気が差しています。亀甲池から蓼科山への取り付きまでは平坦ですが道を失い森の中に迷い込みました。
f:id:takayuuuuu:20230816110458j:imageだいたい方角はあっているのでそのまま突き進んでいると小川の横に小径があることを発見。正しいルートに戻りました。こちらは振り返って北横岳の山頂方面。あそこから下りてきました。
f:id:takayuuuuu:20230816110443j:imageそして、あちらが目指す蓼科山山頂。
f:id:takayuuuuu:20230816110502j:image取り付き口では年配の男性がひとり休憩を取られていました。地図を見ると標高2353mの蓼科山荘まで直登で明らかに楽ではないことが読み取れます。まあ、文句を言っていても本日の行程は終わらないので覚悟を決めて登り始めます。すると、f:id:takayuuuuu:20230816110551j:imageなんじゃこりゃ〜。水溜りが思いの外深くてドロ沼状態で足首まで完全に浸かりました。汚ねー、こんな靴で歩いていてもし他の人に見られたら恥ずかしくてたまりません。加えて、上空ではゴロゴロと怪しい音が聞こえます。空模様も暗くなっています。これから登りに行くのにそれはまずいんじゃないかなー。

その後、嫌なことはさっさと終わらせましょうという感じで大粒の汗をかき歯を食いしばりながら山荘までの坂道を駆け上がりました。

あー、疲れた。山荘で購入した頂上に辿り着く前のフライングコーラ。美味そうですねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110423j:image山荘から山頂まではもうひと急登待っていて大きな岩を攀じ登っていきます。この辺りまで来ると視界が開け高度感も出てきます。
f:id:takayuuuuu:20230816110431j:image山頂のすぐ脇にある蓼科山頂ヒュッテでは小屋の主人と思われる男性が片付けをしていました。その他頂上付近には誰もいませんでした。
f:id:takayuuuuu:20230816110515j:image八ヶ岳の峰々が良く見えます。
f:id:takayuuuuu:20230816110450j:image15:43 蓼科山山頂に到着。山頂とは思えないほどだだっ広い。そして、岩だらけ。
f:id:takayuuuuu:20230816110524j:image山頂には神社が設けられていて鳥居と祠が祀られています。改めて見ると不思議な光景ですね。標高2500mの山の上にこんな景色が広がっているとは。圧巻のひと言。
f:id:takayuuuuu:20230816110519j:image神社に一礼し天候が悪化せず無事登って来れた謝意を表します。神が雷を遠ざけてくれたのでしょう。(シャレ?)

では、下山を始めます。今度はビーナスライン上にある蓼科山登山口まで標高差800mをいっきに下りていきます。これがまた、結構急なんですよねー。下りの急も面倒くさいんですよねー。口を閉じていても勝手に文句がこぼれ落ちます。もう嫌になるな、登山向いてないな。

17:18 登山口まで下りてきて、ビーナスラインを歩いて渡ります。f:id:takayuuuuu:20230816110507j:image皆さまもうどうでも良いでしょうが、ここでパート2の終了となります。ここから白樺湖までのハイキングコースが最後のパート3です。ビーナスラインから100mほど登ったところでなかなか趣のある草原地帯が広がりました。f:id:takayuuuuu:20230817115302j:image
味のあるヒュッテアルビレオ。残念ながら営業していませんでした。
f:id:takayuuuuu:20230816110511j:image八子ヶ峰と呼ばれるエリアになりますが、この辺の雰囲気がとても良かったですね。雷また鳴っちゃってるけどねー。
f:id:takayuuuuu:20230816110440j:image蓼科湖と白樺湖。ここを通って蓼科湖や白樺湖に行く人はあまりいないでしょう。
f:id:takayuuuuu:20230816110540j:image時間が遅めということもありますが、ここを歩いている人は他に誰もいませんでした。鹿はたくさんいます。二十匹近い集団の姿も目にしました。
f:id:takayuuuuu:20230816110536j:image途中いくつかスキー場を経由してこちらは最後の白樺湖ロイヤルヒルスキー場。
f:id:takayuuuuu:20230816110453j:imageスキー場を下り終え道路沿いを更に下ると白樺湖に到着です。時刻は19時前で日が暮れ始めています。日帰り入浴のできるすずらんの湯で温泉に浸かり本日の全行程を終了とさせていただきます。本日もありがとうございました。チャンネル登録よろしくね。(謎)

日本百名山 33/100

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花と絶景 巻機山編

越後駒ヶ岳での激闘を終え、無事岩原スキー場前駅近くの旅館に到着。荷物を部屋に置いたらまずは温泉に入りに行きます。コロナ対策なのか、夜間の特定の時間は貸切状態になるような仕組みになっています。お風呂は小さめですが、一人で使えるのでとても快適です。豊富な湯量の温泉に浸かりながら、改めて無事帰路に着くことができたことに安堵します。入浴後、夕飯や翌日の食料を買いにコンビニへ向かっていると雨が降ってきました。旅館に戻り天気予報を確認すると、明日は午前中から夕方にかけて雨マークがついています。つまり、明日は雨ってことですね。今日は疲れたし朝起きて天気悪かったらそのまま帰っちゃおうかな、わざわざ悪天候の中登る意味もないしという思考がスムーズに頭の中を駆け巡り床に就きました。

7/21

起床し窓から外の様子を覗くと、うん、どちらかと言うと晴れているね。行くしかなくなったね。予想外の天気に若干動揺した心を朝風呂で落ち着かせます。早朝から入る温泉もとても気持ちが良くこのまま帰れたらどれほど幸せだろうという邪念が逆に強くなってしまいます。まあしかし、そうも言ってられないので朝食を取り準備を整え旅館を後にします。電車で六日町駅へ移動し六日町駅から巻機山の登山口のある清水までバスで向かいます。バスの車内でYAMAPを眺めていると4ヶ月で百名山を達成された猛者を発見し驚き慄きました。単純計算で1ヶ月に25座登ったとして週6ペースになります。週に一度しか休みがなく、実際次の山に向かう移動もある訳ですから実質休みなどないでしょう。これは凄い。そして、それ以上に気になるというかもはや憧れるのは、確実にこの人その間仕事していなかったであろうということです。とにかくその4ヶ月間は百名山を制覇するということに人生を充てがっていたのでしょう。つい、フォローしてしまいました。

08:47 清水に到着しバスを降りたらまずは登山口直下の駐車場まで歩いていきます。程なくして、山はあっちの標識。分かりやすい。これほどシンプルなものは初めて目にしました。f:id:takayuuuuu:20230724224225j:imageその後、巻機山&キャンプ場案内の看板を通過。本日は巻機山とその先の牛ヶ岳まで行く予定です。
f:id:takayuuuuu:20230724224155j:image09:13 駐車場のある登山口に到着。駐車場にはトイレや靴など登山で汚れた道具を洗える水道が設置されています。いよいよ、登山道へ入ろうとすると周辺には注意書きのオンパレード。
f:id:takayuuuuu:20230724224149j:image
f:id:takayuuuuu:20230724224208j:image巻機山沢登りで有名で事故が起きることもあり注意書きがたくさんありますが、一般登山道であれば危険箇所もなく問題ありません。
f:id:takayuuuuu:20230724224052j:image登山開始から暫くは樹林帯の中を進みます。足下は粘土質のいかにも滑りそうな地面で場所によっては昨夜の雨により水溜りになっている部分もあります。この辺りは特筆することもなく作業的に黙々と登っていきます。

09:56 五合目に到着。一部空が開けていて心地よい風を感じることができました。
f:id:takayuuuuu:20230724224043j:image六合目の手前で昨日越後駒ヶ岳で出会った京都の男性と本日も遭遇しました。昨日の時点では疲れていたら翌日巻機山は行かないとおっしゃっていましたが、やはり来ていましたね。男性は早朝から登られていたので既に下ってきています。今日もその場で山談義に花が咲き、貴重な情報を教えていただきました。また何処かでお会いしたらと挨拶してお別れしました。

10:24 六合目付近からはヌクビ沢の谷筋が見えました。なかなか迫力があります。
f:id:takayuuuuu:20230724224115j:image
それから30分程進み標高1500mを超えると樹林帯を抜け、これまでと雰囲気がガラリと変わります。特にこの辺りは大きめの石と砂に覆われています。
f:id:takayuuuuu:20230724224146j:image岩と砂の中でも隠れたようにひっそりと足下に咲くキンコウカ。
f:id:takayuuuuu:20230724224137j:image更に先を進むと雄大な景色が見渡せるようになりました。
f:id:takayuuuuu:20230724224112j:image木道の脇に咲く一輪のニッコウキスゲ
f:id:takayuuuuu:20230724224056j:image11:23 八合目に到達しました。
f:id:takayuuuuu:20230724224017j:image巻機山の良さはこの八合目からです。八合目以降展望の良さが際立ちます。
f:id:takayuuuuu:20230724224140j:image11:30 九合目(前巻機)に到着。
f:id:takayuuuuu:20230724224143j:imageニセ巻機や前巻機と呼ばれるこの場所が九合目扱いとなっています。下から登っている途中で山頂のように見えるのでニセ巻機山という名前がつけられたのでしょう。山ではよくあることで、あそこが山頂だなと思ったけど、いざ到達してみるとまだ先があるという登山者泣かせの場所でいわゆるニセピークです。ここから先を眺めると、避難小屋までいったん下ってその後登り返しが待っているので山頂まではまだ遠く感じます。ここで下山途中の70代の男性とお話ししました。見た目は普通のおじいちゃんですが、二十歳の頃から山登りをやられているそうで経験50年以上の猛者です。若い頃は北アルプスなど好きな山ばかり行かれていたそうで百名山を全て制覇するという登り方をされていませんでしたが、ここ数年は達成する為に各地を巡っているそうです。百名山は残り30ほどということでした。また、百名山を終えた後は二百名山、三百名山と行きたいところはまだまだあるということでした。50年以上の経験者でもまだ行きたい山があるとは、恐るべし山の魅力。

11:48 九合目からは一旦下り、下った先にある避難小屋を通過。避難小屋周辺にはいくつか池塘が見られます。
f:id:takayuuuuu:20230724224105j:image
池塘を抜けた先で最後の登りを超えると12:03 御機屋(おはたや)に到着。
f:id:takayuuuuu:20230724224221j:image巻機山の最高標高地点は厳密にはここではありませんが、この場所に山頂の標識があります。巻機山は機織りの守護神で、機織りを生業とするかつての魚沼の人々の支えだったそうです。頂上一帯が御機屋と呼ばれ、美女が機を織っていたという伝説が名前の由来ということです。御機屋から最高地点までは傾斜が緩やかな道が続いています。f:id:takayuuuuu:20230724223958j:image
12:11 こちらが巻機山の最高標高地点。
f:id:takayuuuuu:20230724224024j:image石が積まれたケルン以外何もなく、少し寂しい感じがします。前任たちの慣例に倣い、一番上に石を置きます。さて、本日は帰りのバスまでに時間がある為、巻機山山頂から先にある牛ヶ岳まで足を伸ばします。牛ヶ岳方面は景色が良くおすすめといことを事前の情報で得ていました。天候が怪しくなってきましたがせっかくなので向かいます。
f:id:takayuuuuu:20230724224158j:image山頂からの木道を少し進むと朝日岳方面との分岐がありました。f:id:takayuuuuu:20230724223941j:imageこの朝日岳は群馬の谷川岳の近くにあります。谷川岳周辺には馬蹄形コースというほぼ周回出来るコースがあり、このコース上に日本三百名山に指定されている朝日岳も存在します。僕は谷川岳周辺が好きで何度か朝日岳を訪れたことがあり馬蹄形コースの朝日岳を過ぎた先(反時計回りに周った場合)に谷川岳巻機山方面との分岐になるジャンクションピークという名がついた地点があることを知っていて、当時からその先にある巻機山の存在は気になっていました。その経緯があったため、この標識を目にした時は少し感動を覚えました。ちなみに、朝日岳から巻機山までの道のりはYAMAPなどの地図においても一般登山道扱いをされていないので歩く人がほとんどおらず、藪なども生い茂り距離も長くなかなか上級者向けのようです。いつか、挑戦したいと思います。そんな想いに駆られながらこの場所で少し休憩を取りました。

再開し、朝日岳との分岐の先にはこの辺りだけ残雪がありました。
f:id:takayuuuuu:20230724224059j:image時期が良かったのか、結構花が咲いてるんですよね。
f:id:takayuuuuu:20230724223948j:image牛ヶ岳へは稜線上の緩やかなアップダウンが続きます。
f:id:takayuuuuu:20230724224130j:image夏の雲。巻機山を超えた向こう側は天気が良いようです。
f:id:takayuuuuu:20230724224215j:imageニッコウキスゲのお花畑になっている階段を登って行きます。f:id:takayuuuuu:20230724224218j:image全体を通して、この辺りが一番きれいに咲いていました。
f:id:takayuuuuu:20230724223937j:image
眼下には雄大な景色が広がっています。
f:id:takayuuuuu:20230724224001j:imageもう少し雲が少なければ100点ですが、まあ贅沢ですかね。もともと前日の天気予報は雨でしたからね。
f:id:takayuuuuu:20230724224014j:image牛ヶ岳の標識が見えなかったので地図を確認してみると、通り過ぎていました。牛ヶ岳山頂から先にもまだ稜線は続いていて、あまりの景色の良さと気持ち良さにより、気がつくと、前へ前へと山に引き込まれている自分がいました。こんな場所を歩いていると当ブログのタイトルになっていますが、どこまでも歩いていきたいと思ってしまいます。そんな場所をこれからも探していきたいです。

さてさて、ボチボチ戻りましょうか。
f:id:takayuuuuu:20230724223944j:image下山途中に見つけた謎のハチロクのハチサン。まるで九九のようです。
f:id:takayuuuuu:20230724224011j:image15:48 登山口の駐車場まで戻って来ました。今日も臭くなるほど汗をかいたので人目を憚らず水道の水で頭から足から豪快に洗わせていただきます。まあ、ほとんど人はいませんが。帰り際に駐車場の管理人のおじさんと少し話をさせていただきました。おじさんを始め近隣の有志の方が巻機山の登山道や避難小屋などの維持管理や環境改善などをおこなっているそうです。ありがたいことです。またその中には日本で一番有名なトレイルランニングの大会であるTJARに参加されている方もいらっしゃるそうで、登山口から1時間で登ってしまうそうです。

16:49 バス停に戻って来て本日の乾杯。
f:id:takayuuuuu:20230724224007j:image帰りは新幹線の車内で駅弁を頬張る予定でしたが、売り切れだった為、仕方なくコシヒカリソフトで我慢します。
f:id:takayuuuuu:20230724224124j:image巻機山予想以上に、と言ったら失礼ですが、とても良かったです。前日越後駒ヶ岳で遠回りしてでも無理せず下山した甲斐がありました。天気も予報より好転してくれたおかげでもあります。どこまでも歩いていきたいと思える道があった、そんな素敵な山でした。

日本百名山 31/100

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敗北宣言 越後駒ヶ岳編

今回の百チャレ(日本百名山チャレンジ)の舞台は新潟の越後駒ヶ岳巻機山になります。新潟県には百名山に指定されている山が複数ありますが、その他の山も含めて今まで全然登りに行ったことがありませんでした。今回は甘ったれてホテルや旅館を事前に予約しています。心配なのは天候で前日までしきりに天気予報を確認しますが、初日が雨、次の日曇り、もしくはその逆になったりと芳しくありません。まだ梅雨明けしていないこの時期は天気が不安定ですが、大雨が降っていない限り登る予定です。

すっかりお馴染みの仕事明け直行スタイルで前泊地である魚沼市の大湯温泉へ向かいます。f:id:takayuuuuu:20230722081125j:image大湯温泉に到着するや否や、宿泊予定のホテルまで歩いていると待っていましたと言わんばかりにとんでもない豪雨が降り出します。途中でレイコートの上着を羽織りましたが、ズボンは面倒だったのでそのまま。ホテルに着いた時には絶句する程ずぶ濡れになっていました。と言うことで、本日のお部屋紹介。f:id:takayuuuuu:20230722080908j:image素晴らしい。普段はテントやネットカフェや狭いビジネスホテルのようなところばかり泊まっているので、天国に感じます。そして、冷房がガンガンに効いています。細かい温度設定は出来ずにつまみで強弱の変更が可能ですが、弱なのにこの効き具合。いつしか訪れた香港を思い出します。(香港の雨季は日本の夏以上に蒸し暑いですが、室内は寒さを感じる程冷房ガンガンです)荷物を部屋に置いたら温泉へ直行。この大湯温泉は1300年以上前から存在するとても歴史のある温泉街だそうです。内風呂はとても広く、露天風呂は内風呂に比べると広さはありませんがまだ明るいうちに入る風呂は最高です。時間がまだ早いせいか他に入浴されている人はほとんどおりません。ひとっ風呂浴びた後は、夕飯の時間まで少し仮眠を取り、その後、夕飯のバイキングを腹一杯食べます。明日への鋭気を養います。夕飯後はもちろん、RE:温泉。贅沢の極みです。宣伝の為にリンク貼っておきます。ホテル湯元さん、宿泊客増えたらお礼待っています。

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さて、寝る前に明日の予定を確認します。今回予定しているルートは、まず現在滞在している大湯温泉から登山口のある駒の湯山荘まで歩いて行きます。そして、そこから登山口に入り小倉山を経由して越後駒ヶ岳山頂を目指します。帰りはそのままのルートを辿るいわゆるピストンです。大湯温泉から小出駅方面の最終バスは15:57なので、それまでには戻って来る必要があります。YAMAPで確認可能な灰ノ又という場所から往復でコースタイムは10時間37分。そこに大湯温泉から灰ノ又まで徒歩の時間(片道30分)を加えると、全部で11時間37分となります。そこから逆算して5時か6時か悩んだ末、6時に出発することにしました。今回のルートのポイントは灰ノ又から山頂まで往復の距離は15.6kmとそこまで長くありませんが、標高差が1800m近くあります。登山においては、同じ距離でも標高差によって全然難易度が変わります。標高差1800mというのは日帰り登山の場合、まずまず骨が折れる仕事になります。

7/20 

起床後は朝風呂を入りに行きます。ちなみに昨日とは男女お風呂が入れ替わっています。露天風呂を入りに外で出てみると小雨が降っております。まだ、ひとつも登山などしていないのに既に3回温泉に入っております。ありがとうございます。天気も悪いことですし、もはやこのまま帰りたい気持ちが湯船から溢れます。

06:21 出発進行。相変わらず小雨がぱらついています。登ったところでとても景色など期待が出来ません。これは、ただ山頂を踏むだけの百名山スタンプラリーになること間違いなし。10分程度歩いたところで、栃尾又温泉と越後三山の看板がありました。f:id:takayuuuuu:20230722080902j:imageそこから5分経ったところで、栃尾又温泉に到着。f:id:takayuuuuu:20230722081131j:imageと、思ったら道を間違えていて正しいルートより行き過ぎていることに気が付きます。正解は越後三山の看板の脇を入っていくようですが、道なんかあったかなと思いながら来た道を戻ります。開始直後から道を間違えるという、空模様同様に今回の山行の雲行きの悪さを暗示する出来事でした。

先程の看板まで戻って、脇にある舗装されていない道に入って行きます。暫く道なりに進むと、最近整備されていないであろう植物が伸びたまま放置された場所に辿り着きました。一瞬行き止まりでここは通れないのか、また元の道に戻らなければならないのかとため息をつきましたが、そのまま突入して行くと道の名残があってそのまま進むことが出来そうです。その先には安全性を疑いたくなるような味のある吊り橋がありました。
f:id:takayuuuuu:20230722081014j:image床の木の板超心配なんですけど。橋の下には川が流れていますが、落ちたら100%死ぬ高さです。無事吊り橋を渡り終え、引き続き最近誰も歩いていないであろう登山道なのかハイキングコースなのかという道を進むと舗装された道路に出ました。その後、道なりに進むこと15分、駒の湯山荘の入り口が見えました。
f:id:takayuuuuu:20230722080852j:imageこの看板から15分歩いた先に駒の湯山荘及び駒の湯登山口があります。07:22 それでは登山口へ入って行きます。
f:id:takayuuuuu:20230722081052j:imageすると直後、注意書き発見。f:id:takayuuuuu:20230722080914j:imageえー、急登の上級者向けコースなんだ、嫌だな。まあ、今更別の登山口である枝折峠まで行けませんからそのまま進んで行きます。この注意書きがある場所からすぐのところに再び吊り橋があり、このやたらと跳ねる吊り橋を渡りきった後からはいきなり急登の開始。そして道幅は狭く、更に昨日から今朝にかけて雨が降っていた影響で地面が濡れていて滑りそうです。急登を登った先でもまた急登の繰り返し。注意書きは嘘ではありませんでした。そして、先程から頭の周りをブンブンと勢いよく何者かが飛び回っています。そうです、蜂です。酷い時は3匹くらい纏わりついてきます。しかも、スズメバチのように大きな固体で、刺されるんじゃないかと本当に気が気でないです。離れて行ったと思えば、すぐにまた別の蜂が飛んで来てのエンドレス状態です。また、このルートのいやらしい所は急登や滑る箇所において周囲に掴めるものがないんですよ。木の根や枝だったり手で掴めるところがあれば急でも安全を確保出来ますが、そうでない場所が多い。そして、半分くらいは木の枝や葉が生い茂っていて身を屈めて歩く必要があり、そこもストレスの要因となります。更に、雨が降っていた影響で葉っぱについた水滴によりズボンや服が濡れます。もういっちょ、この登山道を利用する人が少ないからかそこら中に蜘蛛の巣が張られていて、正面から突っ込むしかありません。種々のストレスが溜まる状況に、僕の心は徐々に鬱状態に陥ります。そんな小倉尾根をじりじりと標高を上げて行きます。
f:id:takayuuuuu:20230722081017j:imageうーん、全然写真で伝わらないんだよな。むしろ平に見えますが、右側落ちます。
f:id:takayuuuuu:20230722081010j:image事前に過去このルートを登られた方の山行を読んで存在は知っていましたが、途中で一箇所鎖場があります。乾いていれば難しくないと思いますが、今日は滑るのを期待しているかの如く鎖も足場も濡れています。そして、何より前述の蜂が頭の周りをしつこく飛んで集中力を切れさせようとしてきます。いやいや、蜂さん本当に気が散って危ないから。鎖場を通過した後も追いかけてくる蜂。急登、道幅の狭さ、濡れている斜面、登山口に入って移行切れ目なく飛び回る蜂、蜘蛛の巣、わたしの頭は完全におかしくなり、心は折れていました。f:id:takayuuuuu:20230722081116j:imageああ、山深い。こんな所で落っこちても誰も助けてくれる人などいないでしょう。この頃には完全に気持ちで負けています。そして、今日の登山道と自分の心のコンディションからするとこの急登を下って戻るのは厳しいことに気が付きます。(本当は登山口に入ってソッコー気が付いていました。だって地面が濡れているんですもん)

09:30 小倉山山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230722080955j:image小倉山山頂から少し先に枝折峠方面からのルートとの合流地点があります。
f:id:takayuuuuu:20230722080940j:imageここからは木道が設置されている場所もあり、危険箇所もないと思われひと安心です。そして、こちらのルートでは蜂の数も先程と比べて幾分減っているようです。しかし、その後は歩きながら帰りはどうするかを考えます。越後駒ヶ岳のメインルートとなっている枝折峠方面であれば、恐らく危険箇所もなく安全に下山が出来る。しかし、問題は枝折峠からはバスが出ていないので、そこから大湯温泉まで歩いて戻るとなるとんでもなく遠回りになってしまいます。枝折峠から大湯温泉へ向かう道は、車が通れる舗装された道路なので登山道を歩くよりずっと楽ですが、駒の湯からの登山口の注意書きにあったように車で40分かかる距離。歩いたら何時間かかるのでしょうか。調べたくても電波が入らない山の中。大湯温泉から小出駅方面の最終バスは15:57(と、この時は思い込んでいました)です。現在時刻は9時30分。今後の行程を概算すると、順調に山頂に到着して11:00、そこから2時間半くらいで枝折峠へ下りると13:30、枝折峠から大湯温泉まで残り2時間半。うーん、厳しくないか。まあ、最悪バスを逃したらタクシーを呼ぶしかないですね。f:id:takayuuuuu:20230722080933j:imageその後も厚い雲に覆われた空の下、先を進んで行きます。
f:id:takayuuuuu:20230722080924j:image
10:02 この百草ノ池が距離的に山頂と小倉山との中間地点と思われます。f:id:takayuuuuu:20230722080937j:image百草ノ池からは上の方が見えて来ましたが、山頂方面なのでしょうか。
f:id:takayuuuuu:20230722081004j:image
雪渓の雪が溶けて轟々と水が流れて行く音が聞こえます。
f:id:takayuuuuu:20230722081027j:imageはあ、何か疲れたな。僕はとてもじゃないけど、毎回お山が大好き、なんていう聖人君子のようなことは言えません。何なら8割きついと思っています。楽しく感じる残りの2割でやっているようなものです。前半の小倉山イップスもあり、そんなことを考えてしまう程にメンタルもやられています。というか、前回と比べると何か疲れるのが早いなと感じましたが、今日は2泊3日のお泊まりセットを背負っていたんですね。テン泊装備と比べると全然軽いですが、仕事用のスボンやスニーカー、着替えや2回分の行動食など、水と行動食だけだった前回の尾瀬と比べると重いことは確かです。

標高1800m付近になるとゴツゴツとした岩を攀じ登るような場所が出てきますが、危険箇所はありません。山頂方面の斜面には残雪が見えました。
f:id:takayuuuuu:20230722080911j:image駒の小屋にある水場で水を補給して終盤戦に挑みます。
f:id:takayuuuuu:20230722080917j:image水源は雪解け水でしょうか、豊富に水が出ていて浴びるように顔も洗ってリフレッシュすることが出来ました。f:id:takayuuuuu:20230722081039j:image
小屋から少し先のところで山頂方面から下りてきた60代くらいの男性と出くわします。挨拶後に立ち話をすると、男性は京都から車でこの周辺の山に登りに来ているそうです。西日本の百名山は全て登られているそうですが、あまり東日本の山は登っておらず、僕と同様に百名山を達成する為、東日本を周り出したそうです。数日前には会津駒ヶ岳にも登られたそうで、尾瀬良かったねと絶賛されておりました。また、その際に桧枝岐に宿泊していたそうで桧枝岐も良かったとおっしゃっていました。僕も2週間前に会津駒ヶ岳と燧ヶ岳に登り、尾瀬と桧枝岐に感動した想いを持っていたので、とても共感することが出来ました。先程まで、小倉山イップスと帰りのルート問題で気持ちが沈んでいましたが、男性と話したことで気分転換になりました。

雲の隙間から青空が顔を覗かせます。まるで僕の心模様を反映しているようです。
f:id:takayuuuuu:20230722080949j:image最後に頂上までのビクトリーロードを歩いて行きます。
f:id:takayuuuuu:20230722081036j:image11:06 越後駒ヶ岳(2003m)山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230722081000j:imageこの山頂にいらっしゃる御人はどなたでしょうか。無事に登ってこれましたので一礼します。f:id:takayuuuuu:20230722081007j:image晴れ間が見えていますが、雲が多い為周囲の景色はほとんど見えませんでした。山頂で10分程度休憩を取ります。しっかし、帰りどうしようかな。小倉山を戻るか枝折峠経由にするのかまだ迷っています。奇跡的に電波が入るので枝折峠から大湯温泉までGoogleマップで調べてみると13kmの約2時間30分。思ったよりは時間がかからないな。そして、現在時刻は11時過ぎでほぼ予定通りです。このまま枝折峠へ予定通りに下りることが出来れば、15:57のバスに間に合うでしょか。それとも、小倉山をゆっくりでも降りた方が良いのでしょうか。どうしようか悩みながら下山に取り掛かります。

12:34 小倉山との分岐まで戻って来ると、尾瀬の話で共感した先程の男性が休憩を取られていました。そこで、行きは小倉山から来たけれど急登で濡れているため下りが厳しいと思っていること、しかしながら枝折峠からだとかなり遠回りになることを話しました。男性からもそう思っているなら(下るのが厳しい)枝折峠からでいいんじゃないか、車で送ってあげたいけど男性は枝折峠ではなく更に別の銀山平方面から来ているため難しいということでした。もともと歩いてい下りる予定なのでそこは大丈夫ですよとお伝えし、男性も明日巻機山に登られる予定ということだったのでまたお会いするかもしれません、と話して別れました。

ということで、小倉山から下りることを完全に諦めました。敗北宣言です。枝折峠へ向かいます。

しかーし、小倉山から明神峠までは稜線上を地味に登ったり下ったりの繰り返しで標高も全然下がりません。小倉山と明神峠の標高差は140mくらいしかありません。

13:42 明神峠手前でギブアップ宣言。もう疲れましたしお腹が空きました。バスは諦めて休憩を取ります。枝折峠まで思ったより遠いな。これ失敗したかな。小倉山戻った方が良かったかな。

休憩した場所からは遠くに奥只見湖が見えます。心に余裕があれば、なかなか良い景色です。
f:id:takayuuuuu:20230722081049j:imageそれから再開し、14:03 明神峠を通過。明神峠まで来れば枝折峠はあと30分程です。天気良くなって来たなぁ。
滝雲雲海ビューポイント。確かに、ここからなら雲海よく見えるだろうな。
f:id:takayuuuuu:20230722081023j:imageこちらは奥只見湖とは逆方面。めちゃくそ遠くに見える道路が枝折峠から大湯温泉へ繋がる道です。あそこを歩いて行くんだぜ。
f:id:takayuuuuu:20230722080946j:image14:28 枝折峠まで下りて来ました。
f:id:takayuuuuu:20230722081106j:image尾瀬周遊観光ルートマップ
f:id:takayuuuuu:20230722081119j:imageもう時間的に絶対無理です。ここから13km下りのロードですのでランニングシューズに荷物なしだったら間に合う可能性はありますが、そうではないので諦めます。枝折峠で道路の横の斜面を補強するで工事をしていて、工事現場を通り過ぎる時に現場監督と思われるやさしそうな男性にここから歩いて行くんですか、と話しかけられました。そうなんですよ、駒ヶ岳から下りてきて大湯温泉まで行くんですよ(頭おかしいでしょ)と答え、それからどこから来たのとか少しお話しさせていただきました。話をしたことで、また少し元気が出ました。登山中に出会った男性もそうですが、やっぱり、山の良いところはこのような何気ない会話なんですよね。別にそこで話をしたからと言って、その後どうなるとかはほとんどありませんが、何故か山で人と話した後は清々しさを感じるんですよね。ということで、大湯温泉まで2時間半、頑張りましょう。ちなみに、枝折峠から大湯温泉へ繋がるこの道は国道352号線で逆方向を道なりにずっと進んで行くと檜枝岐まで辿り着きます。宿泊していたキャンプ場の前の道です。何か感慨深いです。国道に降り立つと、登山道を抜けたという安心感もありそよ風が気持ち良く感じました。さて、それから山の中の国道をひたすら歩いて行くわけですが、国道歩きは暇なのでカーブミラーを通過する度に決めポーズをするという斬新な遊びをしながら通過します。
f:id:takayuuuuu:20230722081113j:image当たり前ですが、こんな所を歩いている人など他にいません。ひと山登り終えた後にこんな道を13km歩くなんて、トレランをやっている人か僕みたいにやる気がある(奇怪な)人でないと泣いていると思います。良い子は間違いなく泣いています。まあ僕は慣れていますし、登山道と違って全然歩きやすいのでありがたいです。ただ、登山靴ではアスファルトの上は歩きにくいのと足が痛くなってきていたので持っていたスニーカーに履き替えます。こんなところで、スニーカーが役に立つとは思わなかった。今では荷物の邪魔になっており、捨ててやろうかと思っていましたが。

大湯温泉まで残り10.7km。いよいよ、カウントダウンが始まります。
f:id:takayuuuuu:20230722080905j:image途中で謎の碑がありました。
f:id:takayuuuuu:20230722081122j:image当時は何が書いてあるかよく分からないなと思っていましたが、家に帰ってよく見ると三島由紀夫じゃないですか。三島由紀夫作沈める滝より。この「沈める滝」について調べると、『愛を信じないダム設計技師が建設調査の冬ごもりの間、或る不感症の人妻と会わないことで人工恋愛を合成しようとする物語』だそうです。どんな物語???気になるので後で読んでみることにします。

その後も順調にカウントダウンは続きます。
f:id:takayuuuuu:20230722080859j:image限界が来たらヒッチハイクでもしようと思っていましたがそもそも工事車両以外通りません。この辺りで残り半分を切りました。f:id:takayuuuuu:20230722081033j:image残り5.1km。距離的には終わりが見えてきましたが、地図上で現在地を確認するとまだ遠い。
f:id:takayuuuuu:20230722080943j:image残り3.2km。もう少しで登山口のある駒の湯山荘付近です。
f:id:takayuuuuu:20230722080930j:imageこの辺りで3台くらい枝折峠方面から一般車両が通り過ぎました。もうここまで来たので、ヒッチハイクはしません。それから最後の1時間は流石に疲労で大変でした。

17:10 大湯温泉に帰還。結局、勘違いしていて、バス停で時刻を確認するともう1本後に17:57発の最終バスがありました。★マークがついていたので今日はないのかと思っていましたが、年末年始は運休マークでした。

17:22 大湯温泉の足湯で乾杯。
f:id:takayuuuuu:20230722081104j:imageバスが来るまで足湯に浸かり疲れを癒します。何なら全身浸かりたい気分です。すぐ右隣には公衆浴場の建物がありますが、電気が点いておらず閉まっている様子なので諦めます。とにかく、無事ここまで戻って来れてバスもあって良かったです。それに尽きます。そろそろ、バスの時間なので足湯を後にしようとしたところ、地元民と思われる女性がお風呂セットを持って公衆浴場に入って行きました。続いて男性も2名ぞろぞろと入って行きました。公衆浴場入れるんかい。それでは、お疲れ様でした。

日本百名山 30/100 活動時間 10:49  距離 31.4km

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初めてのOZE 会津駒ヶ岳編

7/7(金)

おはようございます。七夕です。皆さまはどんな願いを短冊に込めましたでしょうか。織姫様も彦星様もまだ寝ているであろう、午前3時起床。昨日は疲れましたのでよく眠ることが出来ました。朝食を済ませ、準備を整えます。

03:58 キリンテ白樺キャンプ場を出発。まだ寝ている彦星に代わって織姫様を探しに出かけます。キャンプ場を出て100mくらいの場所に会津駒ヶ岳キリンテ登山口はあります。

こちらは前日に撮った登山口の写真。f:id:takayuuuuu:20230710202247j:imageちなみに、キャンプ場の名前にもなっているこのキリンテって何だと思い、キャンプ場のお母さんにも聞いてみました。昔役所の人か誰かが調べたそうですが、結局わからなかったそうです。地元民でもわからないとは、不思議ですね。ちなみに前は漢字だったそうです。麒麟手かな、麒麟に手と言っていたので。

本日の織姫様探しコースの概要をお伝えすると、まずはこの登山口から大津岐峠という場所まで標高差900mを登って行きます。大津岐峠は昨日登った燧ヶ岳方面と会津駒ヶ岳方面との分岐になっています。大津岐峠まで上がると稜線歩きとなり、燧ヶ岳方面は大杉岳を経由して燧ヶ岳の登山口となっている御池に辿り着きます。会津駒ヶ岳方面は稜線上をつたって駒ノ小屋を目指し、駒ノ小山まで来てしまえば頂上はもうすぐです。ただ、本日は会津駒ヶ岳山頂の先にある中門岳まで行く予定となっています。中門岳に着いたら引き返して駒ノ小屋まで戻って来ます。その後は、滝沢登山口方面位に下りたら登山は終了。国道沿いにある駒の湯に入って、キャンプ場まで歩いて戻ります。今日も全長20km超えとなっております。

開始直後の登山口から大津岐峠までのコースタイムは長めの3時間に設定されているだけあって、寝起き間もない身にはキツイ登り坂が続きます。しかし、会津駒ヶ岳の標高は2133mなのでこの大津岐峠(1928m)まで上がってしまえば、残りの標高差は小さくその後はあまり大変ではないだろうという予想が立ちます。昨日同様、早朝ということもあり頭も体も起きていない状態がしばらく続きます。前日30kmオーバーを歩いた疲労もどうしても残っています。加えて、峠までは樹林帯の中を葛折りや急傾斜気味の道をひたすら登って行きます。その為、特段おもしろい区間ではありません。というか、さっさと終わってくれと早くも思っています。何とか気を紛らして標高を上げて行き、出発から2時間経過したところで、05:59 木々の隙間から燧ヶ岳が見えるようになりました。 
f:id:takayuuuuu:20230710202220j:image大津岐峠に近づくと高山植物も目にするようになります。
f:id:takayuuuuu:20230710202355j:image
06:02 峠直下の急登をよいしょっと越えて、大津岐峠に到着。
f:id:takayuuuuu:20230710202303j:image燧ヶ岳方面が見えて展望良し。f:id:takayuuuuu:20230710202253j:image大津岐峠に咲いていた花。f:id:takayuuuuu:20230710202402j:image少し休憩を挟んで再開し、峠から会津駒ヶ岳方面へ少し歩いたところで湿原のような景色が開けた場所に出ました。

グッドモーニングジャパン、今日も絶景を独り占めだぜー。
f:id:takayuuuuu:20230710202233j:image昨日に引き続き、本日も良い天気です。朝の空気も気持ちが良すぎて、木道に座り込んでしまいます。中央やや左の一番高い場所が会津駒ヶ岳山頂のようです。しかし、結構遠いな。駒ノ小屋までYAMAPのコースタイム1時間15分になっているけど無理じゃない?

こちらはチングルマ
f:id:takayuuuuu:20230710202339j:image稜線上にはいくつかお花畑があります。
f:id:takayuuuuu:20230710202336j:image新潟方面では山頂付近に雪が残っている山がいくつか見えました。
f:id:takayuuuuu:20230710202346j:imageいろいろ咲いていますが、知識がないのでよくわからない。
f:id:takayuuuuu:20230710202332j:imageこれは白いけどウラジロヨウラクのようですね。
f:id:takayuuuuu:20230710202313j:imageこの稜線の区間は花を撮ったり周りの山を確認したりなかなか先に進みません。そして、そよ風と暑過ぎない爽やかな気温が最高です。
f:id:takayuuuuu:20230710202405j:image今回使用したAR山ナビという周囲の山を判別するアプリによると、新潟方面では平ヶ岳や中ノ岳、逆方向の栃木方面では日光白根山皇海山などが見えるようでした。会津駒ヶ岳に登る場合、滝沢登山口からのピストンが多いようですが、この稜線はとてもおすすめなので是非歩いた方が良いと思います。ただ、そうなると周回することになるので、キリンテ、滝沢どちらの登山口から始めても降りた後に国道沿いを歩くかバスに乗って戻って来る必要があり、当然距離も長くなります。まあ、そこを考慮しても僕はおすすめしますよ。

小屋の手前は道幅が狭く一瞬修験者ロードの雰囲気が出てましたが、07:20 小屋前の駒の池に到着。
f:id:takayuuuuu:20230710202316j:image池から見上げた駒ノ小屋。
f:id:takayuuuuu:20230710202412j:image小屋から先は木道が整備されています。キリンテ方面では誰にも会いませんでしたが、ここからは滝沢方面から登って来た登山者をよく目にすることになります。

07:33 会津駒ヶ岳山頂に到着。
f:id:takayuuuuu:20230710202329j:image山頂にいた駒ノ小屋に宿泊されている男性と話したところ、小屋は大変人気があり既に今年の予約は埋まっているそうです。直前では予約は取れず、この男性も3ヶ月前に予約していたとのこと。そして、10年以上毎年この小屋に通われているそうです。僕が泊まっているキャンプ場のお母さんも小屋の主人である夫婦を知っていて、この夫婦の人柄が人気の要因と言っていました。恐るべし、駒ノ小屋。僕も小屋に寄れば良かったな。スルーしてしまった。

山頂を踏んだ後は、中門岳へ向かいます。会津駒ヶ岳から中門岳の間は比較的なだらかで池塘がたくさんあり雰囲気も良くハイキングが楽しめる為、会津駒ヶ岳に登った際は中門岳まで行くことが一般的となっています。所々残雪がありますが危険箇所はありませんでした。f:id:takayuuuuu:20230710202217j:imageまた別のお花発見。
f:id:takayuuuuu:20230710202214j:imageこの辺はもう少し季節が進むと、雪が溶けてより緑が豊かになっていっそう美しくなるでしょうね。
f:id:takayuuuuu:20230710202223j:image快適な木道歩きが楽しめます。中門岳まで意外と距離があります。
f:id:takayuuuuu:20230710202310j:image07:59 中門岳に到着。目の前に美しい池塘が広がっています。
f:id:takayuuuuu:20230710202322j:image厳密に言うと、中門岳の山頂はこの少し先ですが、山頂に行っても何もありませんでした。こちらは反対側からの風景。
f:id:takayuuuuu:20230710202325j:image会津駒ヶ岳の山頂から中門岳までの道のりも期待通り、とても素晴らしかったです。それでは帰路に就きます。f:id:takayuuuuu:20230710202300j:image途中にあった、必ずすべりますの看板。受験生やお笑い芸人は要注意。
f:id:takayuuuuu:20230710202240j:imageわたくしも昨日滑る木道の恐ろしさは経験しております。駒ノ小屋まで戻ったら、滝沢登山口方面へ下りて行きます。乾いていれば木道があって歩き易い。
f:id:takayuuuuu:20230710202306j:image駒ノ小屋から少し下りた場所から振り返る。
f:id:takayuuuuu:20230710202237j:image燧ヶ岳と歩いて来た大津岐からの稜線も見渡せます。
f:id:takayuuuuu:20230710202230j:image下り始めは傾斜も緩く木道もある為楽だなと思いましたが、樹林帯に入ると途中から結構険しい場所も出て来ました。そして、徐々に疲労の色も出始めて軽く躓いたりするようになります。気持ちの上でももう早く終わってとしか思わなくなり、それでも何とかゴールが見えて来た、09:42 木の根っこに完全に左足を取られて思いきり前のめりに転倒しました。木の根が階段状に下っている部分に頭から落ちましたが咄嗟に手をついて一大事になることは免れましたが、ズボンや服が泥だらけになりました。周りに誰もおらず良かった。転倒シーンを見られていたら恥ずかしかったし、転び方からして心配されていたと思います。色々な意味で危なかった。そして、数分後、左肩と腕が痛いことに気が付きます。転倒したショックと痛みでテンション激落となりました。

10:17 泣きながらその後も下り続け、滝沢登山口に到着。f:id:takayuuuuu:20230710202349j:imageお疲れさまでしたー。もうこれ以上歩けないですよー。
f:id:takayuuuuu:20230710202250j:image登山終了後まずは腹ごしらえだということで、食事が出来る道の駅へ向かいます。道の駅に併設されている山旅案内所で乾杯。
f:id:takayuuuuu:20230710202319j:imageコーラを秒殺で飲み干し、道の駅の食堂へ向かうも団体客の予約が入っており残念ながら利用が出来ないということでした。その為、同じ敷地内にあるお土産と食事が出来る山人家と言うお店に変更。これ、何だかわかりますか。
f:id:takayuuuuu:20230710202211j:image正解はサンショウウオサンショウウオって食べれるんですね。山人家では食べませんでしたが、キャンプ場に戻った後にキャンプ場のお父さんが一匹食べさせてくれました。薫製されていて食感はシシャモのようでした。味はシシャモとは別で何とも表現が難しいものでしたが、疲れた時に食べると元気が出るそうです。ちなみに、山人家で食べたのは豚丼でした。f:id:takayuuuuu:20230710202243j:image秘境桧枝岐、良いところだったな。

ご飯を食べた後はお楽しみの温泉タイム。道の駅にもアルザ尾瀬の郷と言う温泉施設がありますが、13時からだったのでまだ時間的に少し早い。滝沢登山口入口を超えた先の国道沿いにある駒の湯へ向かいます。

 

www.oze-info.jp

駒の湯の泉質はさっぱりしています。前日前々日に入った燧の湯はしっとりしていました。燧の湯もとても良かったですが、個人的には駒の湯の方が体に合っている気がしました。ただ、駒の湯には露天風呂がありません。内風呂のみになります。温泉に入って、外の椅子に座って風に当たってを何回か繰り返していましたが、最高に気持ちが良い。キャンプ場の夫婦とも話しましたが、本当に檜枝岐は風が気持ち良いんですよね。湿度も低いようでベタベタしていません。

温泉で至高のひと時を過ごした後は、国道沿いを歩いてキャンプ場へ戻ります。歩くと遠いです。Googleマップで44分と表示されています。しかも、登り坂です。まあ、駒の湯近くのJA檜枝岐ストアーで買ったガリガリ君でも頬張りながらゆっくり戻りますよ。

途中にあるミニ尾瀬公園を少し散策したり、園内にある写真館に立ち寄ります。
f:id:takayuuuuu:20230710202408j:image園内にあるカフェでは先ほどのサンショウウオジェラートにぶっ刺さったインパクト大なスイーツを食べることが出来ます。インスタ映えを目指されている方は是非お越しください。僕も食べなかったことを後になって後悔し唇を噛んでいます。

www.aizu-concierge.com

 

キャンプ場に戻った後はテントを撤収し帰る準備を整え、キャンプ場のご夫婦と最後の会話を楽しみます。残念なのは今年でキャンプ場を閉じてしまうそうです。10月いっぱいまでは営業をしていることと秋も紅葉が美しいということなので、また10月に来ることをお伝えします。さて、帰りのバスの時間まで残り少なくなってきました。いやー、しかし、2日半だけでしたが、檜枝岐を満喫しました。天気も味方してくれて、燧ヶ岳も会津駒ヶ岳も素晴らしい山でした。お母さんとお父さんとは惜別の時となりますが、実際、転んだ時の肩が痛くて意識の半分はそっちに持っていかれいます。心配されそうなのでお二人には転倒したことは言っていません。バスが到着したので、感謝の言葉をお伝えして別れます。その後、帰りの電車内ではアドレナリンが切れたのか肩が死ぬほど痛くなってしまい、痛み止めを飲んでしまいました。痛みで腕が上がらずザックを背負うのも困難な程でした。

登山を楽しんでいたことと終盤は転倒や疲労で織姫様を探すことをすっかり忘れてしまいました。早く肩が治りますようにと短冊に願いを書きたいものですが、当然都合良く短冊などなく只々痛みに耐えるしかありませんでした。

日本百名山 29/100

 

www.tif.ne.jp

初めてのOZE 燧ヶ岳編

久しぶりのキャンプで緊張してたのか、はたまた翌日が楽しみ過ぎてわくわくしていたのか、あまり眠れず一度22時ごろに目が覚めます。(ちなみに就寝は19時前)さすがに早すぎるので寝袋に潜り込み再び就寝。しかし、その後もあまり熟睡出来ずに1時過ぎにまた目が覚めます。その後も3時までは何とか寝ようと目を閉じてゴロゴロしますが、結局眠れず2時に起床。朝ご飯の準備を始めます。メニューは日清のカレーメシとエネルギーゼリーとチョコレートクッキーです。カレーメシは最近のお気に入りです。味も美味しいことと400kcal強あるのでそれなりに高カロリーです。そういえば、昨晩テント内でコーヒーを飲みましたが、これも美味しく感じましたね。ただのインスタントコーヒーでしたがキャンプ効果ですね、良いことです。朝食を食べ終わった後は出発の準備を整えます。

03:02 それでは、出発進行。外は小雨が降っていて、まだ真っ暗なこの時間帯は少し涼しいのでレインウェアを羽織ります。キャンプ場の目の前の道路沿いを南西に進んで行きます。まず、目指す場所は福島県側から燧ヶ岳を登る際に登山口となる御池になります。御池には駐車場やトイレ、御池ロッジと言う宿泊施設もあります。御池までは車やバス、バイクで行くことが出来ます。徒歩で御池に向かっている僕は、開始してから30分経過したところで七入という場所に到着しました。七入にも山荘とキャンプ場があります。ここでいったん道路と分かれます。そして、御池方面と帰りに通ることになる沼山峠方面への沼田街道分岐があり、御池方面へ向かいます。ここからは遊歩道という名の山道へ入って行き、川沿いに進んで行きます。途中でモーカケノ滝なるものがありますが、まだ暗いのでどこにあるのか分かりませんでした。進行方向はまだ暗く、ヘッドライトの光を頼りに歩いていますが、背後には木々の隙間から黄金色の空が見え、夜が明け始めています。

04:10 滝を過ぎた少し先で再び道路に合流。しかし、ここまで一時間歩いて来ましたが、とにかく眠い。頭も体もぼーっとしています。昨晩あまり眠れなかったことやまだ早朝だからでしょうか。半分寝ながら車道を歩いて行きます。

04:35 車道から分岐し木道がある湿原へ入りました。前方に見える山の斜面が、背後からの太陽の光に照らされます。f:id:takayuuuuu:20230710083533j:image発見、巨大キノコ。
f:id:takayuuuuu:20230710083434j:image04:50 御池に到着。まだ寝ぼけているので自動販売機でブラックコーヒーを購入してカフェインを摂取します。その後、小休憩を挟んで再開しますが、登山口がどこにあるのかすぐ分からず、周囲をうろうろしてしまいます。正解は駐車場の奥の方にありました。登山口から先は木道が整備されているところが多くありますが、この木道が少し厄介で時々めちゃくちゃ滑る。昨晩から今朝にかけて小雨が降っていたことも影響しているのでしょう。木道なので心理的に安全と思い込んで歩いてしまいますが、一度頭から後方にひっくり返るんじゃないかという感じに滑って恐怖を感じました。また、場所によっては木道が壊れていて、足を乗せるとひとりで乗っているシーソーのように踏み込んだ方へ傾くこともあります。晴れて乾いている状態であれば基本的には問題ないかなと思いますが、雨模様の際にはご注意です。木道歩きの先では、ゴツゴツした大きめの石を登って行くような少し急登があり標高を上げていきます。

05:41 だいぶ空が晴れてきました。汗も滴ります。
f:id:takayuuuuu:20230710083500j:imageここまで登って来ましたが、全然山頂っぽいものが見えず燧ヶ岳がどこにあるのか分かりません。

開けた場所に出ました。この辺は広沢田代と呼ばれる湿原になります。f:id:takayuuuuu:20230710083408j:imageうっひょー、最高じゃないですか。誰もいないので、朝の湿原を独り占め。周囲には複数の池塘が存在します。f:id:takayuuuuu:20230710083339j:image
池塘に太陽が反射します。
f:id:takayuuuuu:20230710083558j:image歩いて来た道を振り返ります。キモティー
f:id:takayuuuuu:20230710083405j:image広沢田代を満喫した先ではまた少し傾斜のある場所を登って行きます。

06:07 5合目の表札を発見。というか、まだ5合目なんですね。割と登って来た感覚はありましたが。
f:id:takayuuuuu:20230710083536j:image先ほど通って来た広沢田代が遠くに見えます。
f:id:takayuuuuu:20230710083539j:image06:17 再び開けた場所に出ました。雲がかかっていて見えずらいですが、ようやく燧ヶ岳の山頂が姿を現しました。ここは、熊沢田代という湿原地帯になります。
f:id:takayuuuuu:20230710083437j:imageうーん、とても素晴らしい景色が目の前に広がっています。
f:id:takayuuuuu:20230710083605j:image尾瀬で一番美しい場所と言われることもあるそうです。まさに、天空の庭園。メインである尾瀬ヶ原尾瀬沼がある方とは反対側に位置し、逆方向から来る場合燧ヶ岳を越える必要があるので時間はかかりますが、ここは来ないともったいないですね。朝の雰囲気と誰もいないシチュエーションということも大きく影響しているかと思いますが、僕にとって今回の尾瀬山行で一番良かった場所かもしれません。

池塘の目の前にベンチがあるので休憩を取ります。
f:id:takayuuuuu:20230710083611j:image池の色は神秘的なディープブルー。そして、絵に描いたように水面に映る雲。あまりの美しさに溜息が漏れます。僕は、アラスカへ行ったりしていたのでその経験も含めてになりますが、自然に驚かされるところは、人に見せる訳ではないのにそこに絶景が広がっていることです。そして、また不思議なことに人間もその景色を見つけてしまうんですね。例えば、今僕がいるこの熊沢田代もいつかは分かりませんが遥か昔に自然活動の中でこの地形が完成され、もちろんそれは人に見せようとしてこんなに美しい姿になった訳ではありません。後で誰かが見てくれる保証もありません。それなのに、どうしてこれ程までに素晴らしい姿形をしているのでしょうか。そして、現代に生きる僕がこの景色を見ることが出来るのは、過去に誰かが発見してくれたからです。きっと、最初に発見した人がここ良かったよーと誰かに伝えて徐々に広がり今に至るのでしょう。今や、この地球上に地理的空白はほぼ消滅していると言われる時代です。つまり、どこでも誰かが行っているんですね。この自然の不思議さとその美しさを求める人間の飽くなき探究心には驚かされます。そんな自然と人との浪漫に浸りながら先を進んで行きます。

7合目を超えた先で現れる雪渓。f:id:takayuuuuu:20230710083359j:image事前情報で確認していましたが、この雪渓は少し距離があります。前回八甲田山でお姉さんにチェーンスパイクをあげてしまったので、今回は新たに購入したものを持参しています。f:id:takayuuuuu:20230710083402j:imageしかし、持って来ているのに、チェーンスパイクを装着するのが面倒臭いという愚かな理由でそのまま登り続けます。雪の状態は緩くズボッと踏み抜くことがありますが、底は浅いので問題ありません。ただ、下りはチェーンスパイクがないと難しいかもしれません。そこまで傾斜がある訳ではありませんが、距離が長いので一度滑ったら下まで止まらなそうです。

雪渓を無事登り終えて、振り返るとだいぶ標高が上がっていることを感じます。f:id:takayuuuuu:20230710083601j:image山の上など高い位置から景色を望みたいという気持ちは、古のクフ王がピラミッドを建設した時から我々に継承されているのでしょうか。(たぶん違う)f:id:takayuuuuu:20230710083542j:image9合目となれば山頂はもうすぐ。
f:id:takayuuuuu:20230710083454j:image07:19 燧ヶ岳の山頂の一つである俎嵓(まないたぐら)に到着。真っ白。そんなバナナ。
f:id:takayuuuuu:20230710083530j:image山頂には誰もいませんでした。燧ヶ岳には5つのピークがあり、この俎嵓とその先にある一番標高が高い柴安嵓(しばやすぐら)が有名です。俎嵓では祠に一礼して柴安嵓を目指します。

07:35 柴安嵓(標高2356m)に到着。 f:id:takayuuuuu:20230710083447j:imageこちらも山頂には誰もいませんでした。尾瀬って有名だから誰かしら登山者がいるかと思いましたが、平日で早朝だからですかね。

見晴らしと記載された表札があったのでそちらへ移動しますが、あちゃー、どこに何があるのか全くわからない。
f:id:takayuuuuu:20230710083555j:imageまあでも思ったより早く山頂に着いたので休憩しちゃお。ついでに望みは薄いことは承知で景色が見えるようになるか少し待ってみます。

その後、30分山頂で粘った結果がこちら、f:id:takayuuuuu:20230710083520j:imageほとんど変わらない…。一番良い時で尾瀬ヶ原と思われる湿原地帯がうっすら見える程度でした。残念ですが、諦めて下山に取り掛かります。前回の岩木山八甲田山もそうでしたが、最近山頂からの景色を拝めていないですね。まあ、山頂からの景色が全てじゃないから、と自分に言い聞かせて気を紛らします。

少し下った場所から山頂方面を振り返ります。まだ雲が掛かっていますね。
f:id:takayuuuuu:20230710083356j:image30分程下りてきた場所からは尾瀬沼が見えて来ました。
f:id:takayuuuuu:20230710083352j:imageこちらのルートは割と急斜面でゴリゴリ下りていく感じでした。尾瀬沼が見えて来ているのにまだかな、まだかな、マナカナR30)と作業的に下りて行きます。すると、

9:38 いきなり景色が開けました。
f:id:takayuuuuu:20230710083510j:imageうわーめちゃくちゃ天気ええやんけー。これは今までの疲れが吹き飛びます。なんて言ったら良いでしょう。尾瀬、最高だぜ。青い空に白い雲、そして湿原の緑、100点満点です。f:id:takayuuuuu:20230710083513j:image
ここは沼尻平という場所で尾瀬沼が目の前に広がります。燧ヶ岳を登山中は結局下りで2名にすれ違っただけでしたが、ここまで下りて来るとハイキングをしている人を見かけるようになりました。沼尻平では学校の行事で来ていた小学生がはしゃいでいました。ベンチがあるので少し休みます。

休憩を取った後はハイキングタイムの開始です。尾瀬沼に沿って南側を半周して尾瀬沼ビジターセンターへ向かいます。山を下りて来てからは、ずっと木道歩きになりますが、一部湿ったところがあって、再び滑って転びそうになり恐怖を感じました。

10:37 尾瀬沼の反対側まで来ました。尾瀬沼山荘を過ぎた場所から燧ケ岳方面に顔を向けると、
f:id:takayuuuuu:20230710083346j:imageちょっと、待ってくださいよ〜。雲ひとつないじゃないですか。わたしが山頂にいた時は雲しか見えなかったじゃないですか。また来たら、頂上からの景色見せてやってもいいぜ、と言わんばかりの仁王立ち状態。今、山頂にいる人はすっごい良い景色を見れているのでしょうね。まあ、天気が最高なのでこの湿原を歩いているだけでも十分気持ちが良いですけどね。

ビジターセンター付近の長蔵小屋に着いたので、さーて、飲み物でも買って休憩を取ろうと自動販売機を除くと「高ッ」。
f:id:takayuuuuu:20230710083549j:imageまあ、山の中だから仕方がないですね。きっとここまで100キロくらいあるような常識を超えた重量を担いでこられた歩荷の方が運んで来てくれたのでしょう。ありがたいことです。しかし、この自動販売機は千円札が使えず小銭がなかった僕には結局購入することが出来ませんでした。その後は、ビジターセンター内を見学しました。尾瀬の美しい写真や動植物の説明がいろいろとありました。さすが尾瀬だけあって有名人が来た際のサインもありました。

ビジターセンターの見学を終え、次は大江湿原を通って沼山峠を目指します。f:id:takayuuuuu:20230710083608j:image尾瀬にはオコジョがいるそうです。
f:id:takayuuuuu:20230710083444j:imageこちらがニッコウキスゲが一面に咲き誇る大江湿原。残念ながらまだニッコウキスゲはほとんど咲いていませんでした。
f:id:takayuuuuu:20230710083428j:imageニッコウキスゲノ大群生はこちらから。

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後でキャンプ場のお母さんから聞きましたが、昔はもっとすごかったそうです。本当に一面カーペット状態だっだそうな。鹿が花を食べてしまって数が減っているそうです。

まあ、でも咲いていなくてもきれいだし気持ちが良いですよ。
f:id:takayuuuuu:20230710083349j:image大江湿原から沼山峠にかけては小学生や中学生にたくさんすれ違いました。沼山峠までバスで来てそこからこちらへ歩いて来ているようですね。ビジターセンター付近の小屋に泊まるのかな。沼山峠への登りは、既に8時間行動している疲れた体にはキツく感じました。

11:51 沼山峠を超えた先にある休憩所にて生コーラで乾杯。   
f:id:takayuuuuu:20230710083552j:image学生たちを運んでいたバスが複数止まっていました。そして、みんな登り始める前のお昼休憩をとっていました。楽しそうでいいな。学生たちに紛れて僕もコーラと行動食で補給します。

小休憩を取った後は学生たちとは別れ、再びひとり山の中へ消えて行きます。ここから先は、沼田街道という山道を通って七入へ向かいます。

こちらは途中にあった抱返ノ滝。どういう意味なんでしょうかね。f:id:takayuuuuu:20230710083507j:imageもう後はキャンプ場まで戻る作業となります。足の疲労もあって早く終わってくれ、まだか、の連続です。f:id:takayuuuuu:20230710083431j:image13:30 七入まで戻って来ました。御池との分岐がある場所ですね。ここまで来ればもう少しでゴールが見えてきます。

七入から少しキャンプ場よりのところにある尾瀬国立公園モニュメント。正面遠くに見えるのが燧ヶ岳です。
f:id:takayuuuuu:20230710083414j:image14:00 よっしゃー、キャンプ場に到着。ただいまー。
f:id:takayuuuuu:20230710083418j:image戻って来た後は受付の小屋にいたキャンプ場のお母さんに、やっぱり今日燧ヶ岳へ行ったことや山頂以外は天気が良く最高だったと喋り散らかします。しっかし、疲れた。30kmも歩いちまったぜ。 明日会津駒ヶ岳登るけど大丈夫かな。その後は温泉を入りに昨日も行った燧の湯へ徒歩で向かいます。往復5km追加です。しかし、温泉に入らないという選択はありません。

温泉から戻った後は夕食を摂って明日のルートをざっと確認します。明日もこのキャンプ場を起点にぐるっと戻って来るとなると20kmオーバーか。昨日に引き続き今日もまた19時には寝るのでありました。

日本百名山 28/100

 

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